【JAL研ワイド】減便か開設か インドネシア線を巡るJALとANAの思惑

当サイト初の連載企画、「JAL研ワイドシリーズ」が始まります。独自の観点でJALの国際線を研究し、独自の見解を好き勝手に書いていくコーナーです(JALの研究をするということは、比較の観点としてANAの研究をすることにもなります)。

記念すべき連載第1回は「インドネシア線を巡るJALとANAの思惑」です。各社のインドネシア路線は非常に興味深い展開をしており、将来的な観測をするという意味でも面白いので、研究にぴったりな路線です。

一見するとジャカルタに力を入れまくっているJAL

JALのジャカルタ線の機材や各クラスの座席を紹介したのがこちらの記事です。

JL725, JL729 / JL720, JL726 ジャカルタ線 機材と座席表の情報 (2016年夏ダイヤ)
JALジャカルタ線(成田-ジャカルタ線)の、2016年夏ダイヤ(2016年3月27日~8月31日)における使用機材とおすすめの便について説明します。 ...
この記事に書いてあるように、JALのジャカルタ線はアジア路線で唯一ファーストクラスを導入したり、1日2往復しているその両方でSKY SUITE仕様の機材を導入したりするなど、バンコク線やシンガポール線にも分けて欲しいぐらいの高品質なサービスを提供しています

というわけで、JALはジャカルタ線にかなり力を入れているように思えますし、また結構それなりに需要がある路線なんだなあと思うわけです。

ANAとガルーダのジャカルタ戦略

しかし、東京とジャカルタを結ぶJAL、ANA、ガルーダ・インドネシア航空のうち、ガルーダは羽田-ジャカルタ(1日1往復)、ANAは羽田-ジャカルタ(1日1往復)と成田-ジャカルタ(1日1往復)を運航させているのに対し、JALは成田-ジャカルタ(1日2往復)だけで羽田発着はありません。さらに、ANAとガルーダはコードシェア便としてタッグを組んでいます。

ジャカルタ自体は観光資源に極めて乏しく(この記事のアイキャッチ画像もジャカルタではなくボロブドゥールなんです)、ビジネス客が乗客の大半を占めるジャカルタ線で成田発着しか飛ばせていないのはかなりビハインドになると思います。

そのため、JALがジャカルタ線に力を入れているのは需要があるからというより必死になっている状況とみるべきで、JALにとってジャカルタ線はかなり厳しいというのが実状です。実際、JALとANAは各社とも1日2往復しているにもかかわらず、両社の便ともガラガラなのです(ANAの羽田線ですら比較的空いています)。

さらに、これは東南アジアの多くの国に言えることでもありますが、インドネシアという国はある程度開拓され尽くしていて、かつてのめざましい成長の勢いが現在も続いているとは言えません。これからのインドネシアは、日系企業がガンガン進出して急激に発達するというよりは、インフラの整備の遅れているところを進めて国民の生活の質を上げていくような段階になっていくはずです。

ということで、個人的な見解では、JALとしては、ANAのように羽田と成田を各1日1往復にするか、ガルーダのように羽田のみの1日1往復にしたいというのが本音なのではないかと思います。JALにとって羽田線の開設は悲願と言っても良いでしょう。しかし(羽田発着枠や政治的な事情で)なかなかそれが実現できないので、消耗戦に突入しているという感じです。

一方、ANAはガルーダとのコードシェア便がたくさんあり、そのガルーダは羽田線を死守するに決まっていますから、現在の羽田・成田各1日1往復から1つくらい減便してもそこまで傷は大きくありません。つまり、ANAのガルーダとのコードシェアは、戦略的な予防線とみるべきなのです

JALの今後の見通しと巻き返し策

ここまでJALのジャカルタ線の悲観的な側面をひたすら書いてきましたが、インドネシアと言えばバリ島ですよね。バリ島を語らずしてこの記事を終えるわけにはいきません。

バリ島の空港はデンパサール空港(ングラ・ライ空港)です。上の表の中の「DPS」はこのデンパサール空港のことです。

JALはかつて、そのデンパサールに定期便を就航していました。しかし2010年にデンパサール線を休止、それ以来現在に至るまでJALはデンパサール行きの定期便を就航していません。

表にあるとおり、現在日本とデンパサールを結んでいるのはガルーダだけです。ガルーダは成田と関西から各1日1往復しています。そのため、日本のバリ島路線についてはガルーダ1強状態が続いているということになります。そしてやはり、こちらのガルーダ便もやはりANAとコードシェアしているのです。

バリ島はリゾート地として開発が以前にも増して進んでいます。毎年外資系の大型高級リゾートホテルがオープンしており、アウトレットやショッピングモールなどもどんどん増えていて、ハワイに追いつこうとしている感じです。そのため、リゾート路線ではANAに勝るとも劣らないJALが巻き返し策としてデンパサール便を復活させることは、十分あり得る話だと思います

JALがジャカルタ線の消耗戦を乗り越えて打開策を見出だし、また、デンパサール線でJALファンを喜ばせる日が再来するのを願うばかりです。もちろん、無理のない形で実現してほしいですね。

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